【百年構想リーグ#03】カターレ富山 vs 徳島ヴォルティス

J2・J3百年構想リーグ

ここまで10得点0失点の徳島との試合。このグループの順位予想をすると、多くの人が1位にあげるのが徳島だろう。監督はあの「助けてください」のエンゲルス(年齢がバレそうなネタである)。

密集地帯で視認性が微妙に悪そうだなというユニフォームだが、選手目線ではどう映っているのかと少し気になるデザインだ。

  • スタッツ

先制を許したが、早い時間に古川で同点、ウヨンのFKとテウォンのJ初得点で逆転。スタッツ上は拮抗した数字に見えますね。しっかり振り返っていきましょう。

  • 配置

原田岳:3試合連続でスタメンを掴む。この試合は過去2試合感じさせた不安定さは見られなかった。オフサイド判定になったヘディングへのセーブも含めて、決定的なセーブが多かった。失点の場面は彼にとってはノーチャンスというか不運。

深澤壯太:戦術兵器っぷりは今節も健在で攻撃への貢献は言わずもがな。この試合は強力な外国人FWを相手に守備でも奮闘した。

實藤友紀:今期初先発。イマイチDFリーダーが定まらない印象のあるチームで統率力を発揮。それでも中央での起用は意外だったけど。

岡本將成:3試合連続でスタメン。失点の場面は風で揺られたボールの目測を誤ったか。ただボールを落としちゃいけないよねというのはサッカーをやっている人なら、みんな口を揃えて言う場面だろう。今節の配置は中央ではなく左。この配置変更の理由は後述。

今日はビルドアップで大きな役割を与えられたこのユニット。今回はここをとりあげましょう。

布施谷翔:少しおとなしい印象を受けた今節。よく考えれば前節が凄すぎたのがその理由か。

溝口駿:長い距離のドリブルで陣地をしっかり回復できる能力を今節も発揮。そろそろ数字が欲しいところ。

もう先発はこの二人以外考えられないくらいに安定している(意訳.コメントすることがなくなってきた)。

谷本駿介:ライン間、小スペースの住人。吉平と共にボール循環のキーマンに。彼のプレークオリティに疑いの余地はない。

チョンウヨン:岩尾とお互いに見張り番の役割を任されていた。岩尾がついてこられないエリアまで動く、自分がボールに触らずともチームがうまく回っているなら良しとするウヨンと、初期位置から動かず、ボールに寄る岩尾の駆け引きはウヨンに軍配。

もう先発はこの二人以外考えられないくらいに…以下略

小川慶治朗:今日もチャンスメイクに守備に奔走。

吉平翼:イマイチボールが足につかなかったこの試合、軽いプレーでロストする場面も見られたが、スペースを見つけて潤滑油となる能力はさすが。

古川真人:みんなが彼を見ているみたいな状態になってきた。深澤からのスルーパスを引き出した場面のように、ラインブレイクのタイミングが周りと合ってきた。

初期配置が関係なくなってきた3人。常に入れ替わっているし、近い距離に立って相手DFに対して、局所的な数的有利(オーバーロード)を起こしたりと機能性の向上が見られる。ミシャ政権下のKLM(興梠慎三、李忠成、武藤雄樹)のようになるのかならないのか。

  • 2トップ脇から侵入しよう

FWにとって、どの程度まで守備をするのかというのはテーマの一つだと思う。最後の場面でエネルギーをとっておきたいという選手の本音と、それでも前から守備をしなくてはいけないというタスク、監督からの要求のバランスがどこになるかを見極める必要がある(メッシやロナウドにように毎試合点をとれるなら守備は免除されるが)。

1本目のパスまでは追います(それでも緩い)、2本繋がったらアリバイ守備開始、3本目にはそれもなくなる。という徳島の外国人2トップ(トニーアンデルソン、ルーカスバルセロス)の特性を見極め、彼ら2トップ脇のスペースをビルドアップの開始地点としたこの試合。

深澤はこのスペースからのスルーパスで古川の得点を演出し、岡本は配置された左で積極的な持ち上がりをみせた(持ち上がりの場面で、相手に向かってピン留めできると尚良いのだが)。

3バックの中央配置だと、持ち上がりというより配給が求められる岡本には、持ち上がりが活かせる左配置が合っているのかもしれない(安光もこの役割を問題なくこなせると思うが、今節はベンチからも外れている)。

このエリアは彼らの占有エリアではなくウヨンが使うこともあり、ウヨン番を任されていた岩尾はここまではついてくることができず、結果的にウヨンに快適にプレーさせてしまっていた。

プレスバックも持たない2トップなので、前線からプレスのかからない徳島はズルズルとチーム全体のラインを下げてしまう。そこで生まれるFWとMFのライン間を谷本と前線から降りてきた吉平に自由に使われてしまう。

常にFWラインを超えて、時間とスペースを持ち、前を向かせた状態から始まる守備はかなりきついものがあったと思う。

  • 岩尾でハメよう

山田奈央がJリーグ公式で語っているように、カターレはしっかりと徳島対策をした今節でした。

具体的には「ハイプレスでボールを刈り取る!」というより「岩尾でハメよう!」が合言葉だったのかなと思う。

浦和でプレーした経験豊富な岩尾は、ボールに寄ってサポートする、半身でボールを受けられない(ターンができない)選手として、J1で相手にはめられまくっていた記憶がある(それを嫌った岩尾は、やたらDFラインに降りてボールを触っていた記憶もある)。

その記憶通り、彼はボールに寄るし、自GKにヘソを向けてボールをもらう。カターレにとって彼にボールが入ったところを合図にプレスを仕掛けるというのが狙いだった。

ちなみにウヨンがDFラインの前で初期位置をとる岩尾を常に背後から監視していた(ウヨンが間に合わないときは古川がポジションを下げて対応する)。

前半に一度だけ岩尾が持ち場を離れて、マークをひきつけたまま前線にポジションを動かして、空けたスペースを他の選手に使わせたシーンがあったが、あれをもっとやられたら嫌だった。

ピックアッププレーヤー

今思えば左SBとして加入した深澤。気付けば安達サッカーの戦術兵器として右CBをやっている。偽CBとも言える役割で攻撃に貢献するだけではなく、この試合は強力な外国人FWを相手に守備で奮闘していた。

負っている役割がやや特殊なこともあって、すぐに引き抜きどうこうといった心配は少ないが、彼がいないと右サイドの機能性、そもそも設計図の引き直しが必要になりそうなほど、存在感が高まっている。

今期の背番号15番は坪井清志郎。試合出場が可能な契約にも関わらず、ローン元の徳島との試合でベンチにも入らなかった。

試合後の写真の場面から察するにおそらく負傷してしまったのでは…と私の心がざわついている。カターレはケガ人情報を出さないチームなので、真のところはわからないが、何かあったのは確実だろう。

自宅に帰れない日々が続くことによる、疲労の蓄積が心配だ。次節はFC大阪とのホーム開幕戦。チームには雪の脅威も落ち着いた富山に帰ってきて、英気を養ってもらいたい。

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